飯田市立動物園(扇町)は18日、新たに飼育を始めたスバールバルライチョウの一般公開を始めた。国内で飼育するのは9施設目で、南信の動物園では初披露となる鳥を目にしようと市民が訪れた。
市立動物園は1月に石川県内の動物園から雌雄2羽を譲り受けた。2羽が環境に慣れるのを待ち、18日は午前9時の開園から公開した。透明な板越しに見られる2羽は白い羽毛で覆われており、岩に上ったり、羽繕いしたりして落ち着いた様子。解説文もあり、季節によって羽の色が変わり、雄は縄張りを持って生活する特徴を紹介している。
公開に合わせて夫と数十年ぶりに来園した村松豊子さん(67)=上郷飯沼=は「初めて見ました。かわいくて、きれいですね」と喜んでいた。
スバールバルライチョウは北欧に生息し、国特別天然記念物ニホンライチョウの近縁種。市立動物園は飼育研究を進めることで、絶滅危機にあるニホンライチョウの保護活動に役立てたいとしている。