洋画部門で遠藤さん(右)の講評を聞きながら作品を鑑賞する来場者=県民会館

洋画部門で遠藤さん(右)の講評を聞きながら作品を鑑賞する来場者=県民会館

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感性光る力作そろう 県展開幕

北日本新聞(2016年6月5日)

 県の美術公募展「第71回県展」が4日、県民会館で開幕した。日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門で入賞・入選した649点と会員が出品した147点の計796点が並び、みずみずしい感性が光る若手の大作やベテランの味わい深い秀作など、多彩な作品がそろう。入場無料。10日まで。

 人と人との結びつきを大切にする社会のムードを反映した絵画や、伝統技法を現代の感性で仕上げた工芸など、描き手、作り手の思いが伝わる作品が並ぶ。例年、熟年や実年の健闘が目立つ中、10代、20代の入選が昨年の24人から38人に増え、若い世代が躍進した。

 会場では、各部門で県外審査員の講評があった。洋画部門は、二紀会理事の遠藤彰子さん(神奈川)が出品作の前で、人物の表現や背景の描き方をアドバイス。自らの内面とじっくり向き合った若者の作品が印象的とし、「初めて絵を描いたかのような新鮮な感動がある。今後も描き続けてほしい」と呼び掛けた。

 開会式では寺林敏副知事があいさつし、県外審査員を代表して、日本芸術院会員で彫刻家の能島征二さん(茨城)が祝辞を述べた。吉田泉県芸術文化協会長や山本清県展実行委員長が加わりテープカットした。

 5日は午後1時から県内審査員らの作品解説がある。7日午後1時半から表彰式を行う。入賞作の巡回展を15日から26日まで南砺市福野文化創造センターで開く。

 県と県美術連合会、県芸術文化協会、北日本新聞社などでつくる実行委員会主催。

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