南砺市福光美術館(片岸昭二館長)は、福光地域ゆかりの板画(はんが)家・棟方志功と、同地域出身の日本画家・石崎光瑤の常設展示作品を一部入れ替えた。志功が菩薩(ぼさつ)を描いた作品や、来年のえとの鳥をモチーフにした光瑤の作品を並べ、新年に向け、めでたさを感じさせる展示に仕上げた。
志功の作品は19点を新たに展示。衣をたなびかせる7体の菩薩を六曲一双の大画面に肉筆で描いた「御七媛図(おんしちめず)」は、イメージを一気に描き出しており高い感性を感じさせる。十二支と女体を表現した「干支女帖(えとにょじょう)」もある。
光瑤の作品は新たに10点を並べた。マナヅルの群れをテーマにした「鶴図(つるず)」や、10代の光瑤が描いた「芦雁(ろがん)」など、正確な筆遣いの作品が来場者の目を引いている。
コレクション室の作品も入れ替え、福光地域出身の彫刻家・松村秀太郎のブロンズ像や木彫刻、陶芸作品を紹介している。