南砺市の城端別院善徳寺(亀渕卓輪番)の伝統行事「虫干法会(むしぼしほうえ)」が22日、同寺で始まり、大勢の参拝者が真宗中興の祖で同寺を開いた蓮如上人の生涯を伝える絵解(えと)きを聴き、功績をしのんだ。
上人の生涯を描いた絵伝2幅が本堂に掲げられ、同寺列座の僧侶らが解説。名古屋大生による聖徳太子の絵解きもあった。「夏(げ)の御文(おふみ)」と呼ばれる蓮如の手紙が昔ながらの作法に沿って、拝読された。
虫干しを兼ね、寺の宝物の一部が公開。色鮮やかに舞楽の様子が描かれた江戸後期の狩野永岳筆のついたて、県指定文化財の一ノ谷・屋島合戦図屏風(びょうぶ)、菊の御紋の透かし彫りが入った明治天皇ゆかりの見台などが関心を集めていた。虫干法会は28日まで。絵解きや宝物展示は期間中、毎日ある。