展示内容を確認する中島さん(左)と中川館長(中央)=県水墨美術館

展示内容を確認する中島さん(左)と中川館長(中央)=県水墨美術館

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きょうから中島潔展 県水墨美術館で

北日本新聞(2017年9月15日)

 企画展「京都六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)"心音図(こころねず)"奉納記念 中島潔"今"を生きる-そして伝えたいこと」の開幕を翌日に控えた14日、画家の中島潔さん(74)が会場の県水墨美術館を訪れ、自ら展示の内容を確かめた。5枚組の連作「地獄心音図」をはじめ、童画や女性画の秀作が全て飾り付けられ、来場者を迎え入れる準備が整った。

 企画展は、初期の代表作から東日本大震災を機に手掛けた新シリーズ「新しい風」まで約120点をそろえ、中島さんの足跡を多彩に紹介する。

 中川美彩緒(みさお)館長らと会場入りした中島さんは、作品の並び順や照明の角度を丁寧にチェック。満足そうな表情を浮かべ、「楽しんで見てもらえるとうれしい。絵を通して、古里の良さや何げない日常の素晴らしさを感じてほしい」と話した。

 幅22メートルの陳列ケースには、出品作のハイライトとなる「地獄心音図」を横一列に並べた。現世で犯した罪によって責め苦が重くなる過程が、順を追って鑑賞できるようにした。童謡詩人、金子みすゞの詩に着想を得た「大漁」や、南砺市五箇山の合掌造り集落を取材した新作「永久(とわ)への言葉」も並んだ。10月11日から作品を一部入れ替える。

 15日は午前9時半から開会式を行い、10時から公開する。引き続き中島さんのギャラリートークとサイン会もある。

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