JR西日本、東日本は23日、金沢―仙台を直通運転する臨時新幹線を運行し、募集人数を50人上回る約850人の団体ツアー客が、金沢駅など北陸の4駅から旅立ち、宮城県入りした。利用客は2泊3日の東北旅行を楽しみ、25日に帰路に就く。金沢発着は初めてとなった。
600人が乗車した金沢駅ではJR関係者らが横断幕を持って利用客を見送った。新高岡から100人、富山から85人、黒部宇奈月温泉から65人が乗った。台風21号の影響で、出発は55分遅れ、到着は109分遅れの午後2時となり、乗車時間は約5時間だった。
能坂昇さん(73)=金沢市菊川1丁目=は「乗り換えなしという点、2泊3日でゆったりと回れる点に魅力を感じた。十和田湖で遊覧船に乗るのが楽しみだ」と話した。
金沢市内の都市型ホテルでつくる金沢ホテル懇話会からは、各ホテルの総支配人ら9人が乗車した。庄田正一会長(金沢ニューグランドホテル社長)は「新幹線開業を機に親睦を深める東北の宿泊関係者と交流し、直通新幹線が恒例となって流動が増えるために力添えしたい」と語った。
直通新幹線は昨年から仙台発着が2度、運行された。大宮で進行方向を変えるため、乗り換えなしで金沢―仙台を結ぶ。