福井県福井市の一乗谷朝倉氏遺跡周辺を走る「朝倉トレイルラン2018」が9月16日、遺跡のシンボル「唐門」前を発着点とするコースで開かれた。時折雨が降るあいにくの天気となったが、615人のランナーが戦国の歴史を感じながら、それぞれのペースで山林を駆け抜けた。
地元住民らでつくる実行委が毎年開いている。昨年に比べ2キロ長くなったロング(24キロ)に260人、ショート(12キロ)に246人、小学生コース(3・2キロ)に109人が参加。東京都や岡山県など県外からの出場者もあり、過去最多となった。
開会式では一番早くエントリーした滋賀県の二宮崇さん(42)が、「自然豊かな美しいコースを完走できるよう全力を尽くします」と選手宣誓した。ロングの部は午前9時、ほら貝の合図で一斉にスタート。アップダウンの激しい山道を駆け抜けた。先頭のランナーがチェックポイントを通過するとコースの三峯城山から赤いのろしが立ち上り、会場にいた子どもたちから歓声が上がった。
ロングの部1位に輝いた大阪府の大杉哲也さん(36)は「戦国時代に興味があり参加した。景色を楽しんで走ることができた」と汗をぬぐっていた。唐門前の広場では豚汁が振る舞われたほか焼き鳥などの屋台が並び、走り終えたランナーの疲れを癒やしていた。