高さ約10メートルのやぐらから降り注ぐ火の粉を浴びる氏子たち=23日午後7時23分

高さ約10メートルのやぐらから降り注ぐ火の粉を浴びる氏子たち=23日午後7時23分

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五穀豊穣願い筒花火 駒ケ根の神社で「三国一煙火」奉納

信濃毎日新聞(2018年9月24日)

 駒ケ根市の大宮五十鈴(いすず)神社で23日夜、明治時代から続くとされる筒花火「三国一煙火(さんごくいちえんか)」が奉納された。昨年7月に市無形文化財に指定されており、氏子たちが、やぐらの上の筒花火から滝のように降り注ぐ火の粉を全身に浴びると、見届けた住民らから拍手が送られた。
 三国一煙火は例大祭宵祭りのクライマックス。祭りのために組んだ高さ約10メートルのやぐらの上で、筒花火が勢いよく火を噴いた。樹齢約90年の松をくりぬいて作った筒や、竹筒に火薬を詰め、噴き出す勢いや色合いをそれぞれ変えて四季を表現。氏子たちは「わっしょい」と威勢よく声を張り上げ、火の粉が舞う境内を肩を組んで駆け回った。
 例大祭は五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全を願い、同神社の地元の上穂町、北割、中割・南割の三つの地域が持ち回りで運営。今年は中割・南割が担当し、祭典委員長の小町谷武宏さん(66)は「皆さんの協力があって筒花火の仕上がりは良かった。祭りを後世に伝えていくことがわれわれの役割だと改めて感じた」と話していた。

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