松本市の松本城本丸庭園で1日、毎年恒例の「冬囲い」が行われた。木々を雪や寒さから守るための作業で、地元有志でつくる「松本古城会」の会員約30人が、わらを束ねた「わらぼっち」をボタンの木にかぶせ、園内を掃き清めた。
この日の松本の最高気温は14・9度で11月上旬並み。薄曇りの空を透かして暖かな日差しが注ぐ中、女性会員が木の先端に手際良くわらぼっちをかぶせ、男性会員は庭園内の落ち葉を熊手やほうきで集めた。松などは業者が雪の重さによる枝折れを防ぐ「雪つり」を施した。
同会婦人部長の久根下三枝子さん(70)=松本市=は「来年は新元号の年。木々も新年に向けて頑張って冬を越してほしい」と話していた。