金沢学院大芸術学部1、3年生は兼六園の雪づりや金沢駅の鼓門、イヌワシなどを描いた2019年用の年賀はがきを作った。2年目の取り組みで、昨年の好評を受けて今年は8種類に倍増した。県内の一部書店で既に販売されており、学生は「平成最後の年賀状で金沢などの魅力を再確認してほしい」と話している。
3年生の生田稚佳さん、工藤有莉さん、能登由佳さんが各2種類、沢崎栞さん、出村菜苗さんの1年生2人が各1種類考案した。メディアデザイン学科の棒田邦夫教授が指導した。
学生は8月までに全34種類のデザイン案を考え、1カ月間、書店「うつのみや金沢香林坊店」に34案を掲載したボードを置き、来店客の投票で上位8種類に絞った。
得票が最も多かったのは能登さんのはがきで、雪が降る兼六園の雪づりをデザインした。能登さんは華やかさを演出するため、木の枝の部分を黄色にする工夫を施したとし「金沢ならではの景色を選んだ。正月らしいデザインに仕上がった」と話した。
初めて年賀はがきを制作したという出村さんは、鼓門の中に北陸新幹線や梅鉢紋、徽軫灯篭(ことじとうろう)などを詰め込んだ図柄を描いた。出村さんは「地元の良いところを全部盛り込んだ。これをきっかけに若い人にも年賀状を出してほしい」と呼び掛けた。
学生の考案した年賀はがきは、金沢、野々市、小松3市のうつのみや書店5店舗で販売しており、印章や印刷を手掛ける「キタジ」が協力して製作した。