4月29日に小矢部市中心部で行われる「石動(いするぎ)曳山(ひきやま)祭」で、2年ぶりに全11基の曳山が勢ぞろいする。昨年は一つの山町が、町内で不幸が相次いだため巡行への参加を見送っていた。平成最後の祭りを華やかに彩ることが決まり、関係者は「目いっぱい盛り上げたい」と意気込みを新たにしている。
石動曳山祭は、江戸時代後期から続くとされる愛宕神社の春祭り。彫刻や金工など職人の技が光る花山車(やま)は市文化財に指定されている。12日夜に市商工会館で石動曳山連盟の全体会議があり、巡行ルートなどを確認した。
ことしも花山車が同会館前に整列して一斉に巡行へ出発。夕方には石動駅前通りで提灯(ちょうちん)をともして趣を変え、同会館前に戻って巡行を終える。夜のライトアップでは幻想的な姿を浮かび上がらせる。
祭り前日の28日には愛宕神社を同連盟執行部が訪れ、昨年に続いて安全を祈願する。
同連盟の白川孝一会長は「例年通りの祭りができる。事故が起きないようにして、目いっぱい盛り上げたい」と力を込めた。