富山市八尾町東町の八尾おわら資料館が20日、おわらの歴史を紹介するコーナーを充実させるなど展示内容を大幅に新しくし、リニューアルオープンする。三味線や胡弓(こきゅう)の名人ら地元でもあまり知られていなかった人物にスポットを当てたほか、タブレット端末も導入。吉岡聖一館長は「おわらを見たことがない人にも伝わりやすい展示になった」とアピールしている。(野村達也)
八尾おわら資料館は、おわら中興の祖とされる開業医、川崎順二の自宅を改装し、2000年に開館した。資料と映像などでおわらの魅力を伝えてきた。
今回のリニューアルでは、三味線の松永由太郎、胡弓の松本勘玄、唄い手の江尻豊治ら「おわら風の盆」を全国的なイベントに発展させた大正~昭和期の功労者をパネルで紹介。八尾を訪れた文化人がサインを記した「鱈福帳(たらふくちょう)」など貴重な資料を閲覧できるタブレット端末も置いた。現代のおわらの写真も多数展示に加えた。吉岡館長は「開館20年目の節目。より多くの人々におわらの歴史を知ってもらいたい」と話す。
20日午前9時からお披露目会があり、昭和初期の楽器を使った民謡のステージなどが行われる。リニューアルを記念し、20~22日は入場料無料。