福井県福井市愛宕坂茶道美術館で企画展「福を呼ぶ茶道具」が開かれている。縁起物が描かれた茶器や菓子器、掛け軸など約30点が披露され、訪れる人を楽しませている。2月24日まで。
菊や梅、獅子など縁起物の文様をあしらった茶道具を、縁結びや邪気払いなど七つの願いに分け展示している。
学業成就の願いが込められた掛け軸「渡唐天神図」は、唐に渡り経山寺で学んだ菅原道真が、修行の証として授けられた法衣を身にまとい、梅の枝を携えた姿を描いている。掛け軸の前には、梅をモチーフにした香合や立身出世を象徴するコイを持ち手にあしらった青磁の花入も並んでいる。
同館の学芸員は「茶道というと敷居が高く感じる人もいるが、肩の力を抜いて楽しんでほしい」と話している。会期中は無休。入場は午前9時から午後4時45分まで。観覧料は100円(中学生以下と70歳以上、障害者手帳を持つ人は無料)。