福井県福井市二の宮2丁目に窯を構えるともに陶芸作家の福島宏治さんと妻繭子さんの「陶器2人展」(福井新聞社後援)が、同市松本1丁目のギャラリーサライで開かれている。夫婦で作風は異なりながらも、自然から着想を得た酒器や花器など新作約300点が並ぶ。2月28日まで。
福島さん夫妻は18年のキャリアで、「焔奏窯(えんそうがま)」と名付けたガス窯を構え作陶を続けている。
夫の宏治さんは、白と黒を基調にシックさを追求した食器や、釉薬(ゆうやく)を使わず自然釉で岩肌を表現した酒器などを並べた。同市美山地区の薪窯で焼き上げたというおちょこは、面を削る技法で岩のゴツゴツとした手触りを表現した。
繭子さんは花や葉などの模様を施した作品が多い。直径約20センチの器は、3枚の花を浮き彫りにした。釉薬による淡い深緑色の濃淡が水紋をイメージさせ、あたかも水面に花が浮かんでいるように見える。
宏治さんは「シンプルだけど個性がある作品。手に取ってもらえれば」と話している。