小松市の粟津温泉を舞台に15日、いしかわ短編映画3部作(本社後援)の3作目「おっしょべに吹く風(仮)」のロケが始まった。地元の民話で旅館の奉公人同士の恋を描いた「おっしょべ物語」を現代風にアレンジし、初日は出演者19人が老舗旅館「法師」で撮影に臨んだ。6月ごろに北陸放送で放映される。
今作は両親の離婚を前に旅館を訪れた娘と母親、新婚旅行中もけんかをしてばかりの夫婦、同級生との恋に悩む中学生が登場する愛にまつわる群像劇。富山市出身の諸江亮監督がメガホンを取り、3日間のロケを経て24分間の作品に仕立てる。
主演の西村裕衣(ゆうい)さん(11)=富山市宮野小6年=は「緊張や不安はあるが、素直になれない中学生の女の子を自分なりに演じたい」と語った。
映画はモデル事務所アドバンス(金沢市)が設立45周年を記念し、アイエス・フィールド(東京)と金沢、能登、加賀を舞台に製作する。3作を合わせて来年に劇場で公開を目指す。