氷見市仏生寺に生まれ「幕末の3剣豪」に数えられた斎藤弥九郎(1798-1871年)の没後150年を記念した特別展「斎藤弥九郎が駆け抜けた時代 氷見から見る江戸から知る」が、同市博物館特別展示室で開かれている。資料71点を展示し、剣豪としての足跡や明治新政府で重要な役割を果たした生涯を紹介している。観覧無料。11月7日まで。
斎藤は単身15歳で江戸に出向いて剣術の鍛錬に励み、道場「錬兵館」を開いた。幕末の動乱期には、大塩平八郎の乱やペリー来航など歴史的事件に関わりを持った。明治新政府では鉱山や貨幣の分野で重要な役割を果たした。
会場には肖像画や斎藤の活躍を伝える文書など史料やパネルを展示。愛用していたとされるすずりや印籠、仏生寺の生家に伝わっていた刀、馬の鞍など実物史料も27点並べた。斎藤が活躍した時代の氷見と江戸の出来事や様子も紹介し、訪れた人が興味深く見入っていた。
会場では1991年に市が制作した斎藤の生涯をたどった映像作品「大志に生きる」の視聴もできる。