羽咋市内で年末年始に新たなイルミネーションが続々と登場する。帰省者が増える季節に「密」を避けながら、ふるさとでそぞろ歩きを楽しんでもらう。気多大社は国重要文化財などを5色のライトで照らし出し、市は市役所横の公園を美しく装飾して明るい年末年始を演出する。
気多大社は31日から来年1月3日まで、国重要文化財4棟と国指定天然記念物の社叢(しゃそう)「入らずの森」を5色の光で代わる代わる照らす「五色の光祭(ひかりまつり)」を初めて行う。22日に試験点灯した。
気多大社は毎年6月の「夏越の大祓(おおはらい)式」に合わせ、全国の主要神社で唯一、宇宙を表現する5色の茅(ち)の輪を設けている。
ライトアップする光は、茅の輪と同じ白、紫、朱、黄、緑色とし、数秒ごとに色を変化させる。本殿や拝殿、白山神社、若宮神社と、背後の入らずの森を美しく照らすことで、若者が神社に足を向けるきっかけとする。
年末年始は境内に一方通行経路を設け、参拝客の混雑緩和と円滑な通行を図る。ライトアップは31日午後8時から元日午前3時までと、元日から3日の午後6時から11時まで行う。
市役所横にある同市旭町の「あさひ公園」では、市が使っていなかった発光ダイオード(LED)約6300個が街路樹や樹木に飾り付けられた。23日から来年2月14日までの夜間に点灯する。
ライトアップは、市の若手女性職員が「羽咋に冬の見どころをつくりたい」と発案した。樹木2本や藤棚、約10メートルの街路樹などを白や青、黄色などに輝かせることで家族連れやカップルが羽咋の冬の夜を楽しめる場所にする。
市役所やあさひ公園からJR羽咋駅に続く道は、多くの通勤通学者が利用しており、市は羽咋駅周辺整備事業の進展に合わせてイルミネーションの拡大も検討している。バレンタインデーの来年2月14日までの毎日午後4時半から10時まで点灯する。