第113回九谷茶碗まつり(北國新聞社後援)は能美市内3会場で3日間の日程で始まり、初日は日常使いの食器や有名作家の逸品などを買い求める3万人(主催者発表)が訪れた。
新型コロナの影響で一昨年は中止、昨年は10月に延期された。感染症対策のため会場を分散しての開催となり、計48店が参加した。
寺井体育館では17店、根上総合文化会館では15店がブースを構え、いずれも午前9時の開場前から300人近くの列ができた。オープンを待ちきれず午前5時ごろから並ぶファンもおり、両会場とも開場時間を15分早めた。
会場では茶碗や皿、カップなどが陳列台に所狭しと並び、家族連れらが商品を手に取ったり、店主とのやりとりを楽しんだりしながら品定めした。有名作家のつぼや皿をはじめ、女性作家による花柄や猫をデザインした皿やカップが人気を集めた。
九谷陶芸村では14店が値打ち品や有名作家の逸品をアピールし、ファンが掘り出し物や日常使いできる食器を買い求めた。このほか、市内の九谷焼実店舗・窯元2店も参加している。
3会場には馳浩知事が訪れ、井出敏朗市長の案内を受けながら問屋や職人工房を見て回った。
大皿を購入した金沢市の自営業柿木茂さん(69)と妻絹代さん(65)は「良い買い物ができた。総菜を乗せて使いたい」と笑顔を見せた。