２０１９年の台風１９号によって大きな被害に遭った佐久市常和にある「山田つつじ園」で、今年もツツジが見頃を迎えている。集落内を流れる田子(たこ)川などで改良復旧工事が続き、地区の風景が変わっていく中、地元の土屋静之さん（７８）が４０年以上かけて育て、増やしてきた４０種類、約１３００本。被災後に住民有志がつくった「常和復興まちづくり協議会」も毎年、手入れを手伝い、鮮やかな白、濃いピンク、赤などの花々を見事に咲かせている。

　遊休農地を使い、園を広げてきた。現在は約０・８５ヘクタール。６月に２００本のツツジを植え、１・２ヘクタールに拡張する予定だ。つつじ園の東側には、季節ごとにいろいろな景色を楽しめるようにと、新たにドウダンツツジやモミジ、イチョウを計１５０本植えた。

　１８日に訪れた佐久市平賀の片井るい子さん（８７）は「きれいですね。とても満足です」と話し、色とりどりの花を眺め歌を口ずさんでいた。