長野県下伊那郡松川町の果樹園を会場にした野外レストラン「Orchardレストランまつかわ」が、農林水産省主催の「食かけるプライズ」で今年の大賞に選ばれた。リンゴやサクランボなど多様な果物が栽培される同町の特徴を生かし、4月から11月までランチとディナーを提供。訪日外国人が日本の食文化に触れられる体験の場として高い評価を得た。
同町の一般社団法人「南信州まつかわ観光まちづくりセンター」が企画。果樹園10カ所が交代で会場となり、土日と祝日に開く。
ランチ、ディナーともに町内や伊那谷産の肉や野菜、果物を使ったコース料理を専属シェフの調理で提供。食事の前には、農園主が果樹園の歴史や果物栽培について解説する。昨年秋に始まり、これまでに東京都や愛知県などから延べ約190人が訪れた。
同センター勤務で町集落支援員の坂元クリスティーナさん(34)は「地域ならではの果樹園が主役になれる企画を考えた」と話す。今後は香港や台湾などからの誘客にも力を入れる方針で、受賞が弾みになることを期待している。
今年はディナーが11月12日、ランチは同月末の予約まで受け付ける予定。いずれも1人1万2千円(中学生以上)。問い合わせは同センター(電話0265・36・6320)へ。