国宝松本城(松本市)の本丸庭園で8日、正月に向けた恒例のしめ縄作りがあった。有志約30人が、天守、黒門、太鼓門に飾る長さ6メートル、太さ20センチほどの3本を仕上げ、無病息災や平和を願った。
シルバー人材センターの男性職員4人は、水に浸して柔らかくしたわら束をかじかむ手でつかむと、「よっしょ」とのかけ声で力いっぱいよりをかけた。城の保全活動に当たる松本古城会婦人部は「きょうは晴れて良かったね」と和気あいあいと話しつつ、はみ出したわらを切って形を整えた。
婦人部長の多湖佳子さん(76)は、今年の出来事としてウクライナやパレスチナ自治区ガザの情勢に触れ、「来年こそ、穏やかで平和な世界になってほしい」と願った。