松本市街地に氷の彫刻が並ぶ「国宝松本城氷彫フェスティバル」が26日、3日間の日程で始まる。開幕に先立って25日に彫刻の制作が始まり、県内外から集まった作家が巧みにチェーンソーを操ると、輝くクジラやゾウ、タンチョウなどが姿を現した。
制作は松本駅前や市美術館などで午後3時から開始。作業が進むにつれて冷え込みが強まり、チェーンソーやのみの音が響く会場では削った氷の破片が飛び散った。
同駅前で作業に見入った市内の大学生、小竹ひよりさん(20)は「角張っていた氷が丸くなり、クジラになった。透き通っていてきれい」と感激した様子だった。
氷彫フェスは市や松本商工会議所などでつくる組織委員会が主催し、37回目。この日作業した長野氷彫倶楽部の野田真一代表(61)=松本市=は「彫刻と真冬の寒さをぜひ楽しんで」と呼びかけている。