4月5日に始まる長野市の善光寺御開帳に向け、本堂前に建てる回向柱(えこうばしら)と釈迦(しゃか)堂前に建てる柱(供養塔)の「お浄(きよ)め式」が15日、同市松代町の旧樋口家住宅で行われた。善光寺の僧侶や、地元住民でつくる「善光寺回向柱寄進建立会」の関係者ら計約60人が出席した。柱は3月29日に寄進する。
回向柱は善光寺御開帳のシンボル。本堂の前立本尊と「善の綱」で結ばれ、柱に触れると前立本尊に触れるのと同じ御利益があるとされる。回向柱は高さ10メートルで45センチ角、供養塔は高さ6メートルで30センチ角。同会が昨年秋に地元の中村神社境内で伐採した推定樹齢200〜250年のスギを製材した。
式では、回向柱などを前に、善光寺の僧侶が経を読んで浄めた。厳かな雰囲気に、旧樋口家住宅の女性スタッフ(64)は「朝から雪かきをして会場を整えたかいがあった」。建立会の芳川順一会長(66)は「全国の善男善女に触れていただく大変な役目をしっかり果たしてもらいたい」と期待していた。