長野市松代町松代で酒の卸・小売業を営む「松代宮坂酒造店」は、7年目に1度の善光寺御開帳(4月5日〜5月31日)にちなみ、日本酒「海津桜(かいづざくら)善光寺回向柱(えこうばしら)」を発売した。同店の店舗のほか、善光寺の仲見世通りなど市内各地の酒販店などで販売。松代地区が江戸時代から300年来、本堂前に立てる回向柱を寄進していることをアピールし、御開帳の観光客に同地区にも足を運んでほしいとの願いを込めた。
県産米を使用した純米酒で、佐久市長土呂の造り酒屋「千曲錦酒造」で醸造。「ふくよかでこくのある味わい」が特長という。善光寺の商標使用許可も得た。500ミリリットルで1620円(税込み)。
1707(宝永4)年の善光寺の現本堂再建で、松代藩が幕府の命で普請した縁で、藩内から代々回向柱を寄進していることを、箱書きで紹介。副社長の宮坂成子さん(61)は「何か松代からアピールできないかと考えた。松代のまちおこしにもつながればいい」とする。善光寺回向柱寄進建立会役員を長年務め、2003年の御開帳直前に亡くなった先代で義父の康昌さんの思いも込めたという。
宮坂さんは「善光寺との関わりや300年奉納を続ける思いを知ってもらい、松代に寄ってほしい」とアピールしている。問い合わせは、松代宮坂酒造店(電話026・278・2006)へ。