今月14日に迫った北陸新幹線(長野経由)金沢延伸開業を前に、長野市が整備しているJR長野駅善光寺口駅前広場に3日、かつて同駅前のシンボルとして親しまれていた如是(にょぜ)姫像が戻った。整備事業の本格化に伴い、2012年10月に同市の善光寺に移されていた。14日に「お魂入れ」の法要がある。
像はトラックで駅前広場に運ばれ、ハスの花をかたどった台座に善光寺の方向を向くようにクレーンで安置された。大勢が作業を見守り、市内の男性(81)は「像が宙に浮く瞬間は二度と見られないと思い、見たかった」と話していた。
長野駅前の商店主らでつくる協同組合ナガノ駅前センター理事の北村泰邦さん(41)は「駅の風景は様変わりしたが、像は変わらないまま戻って来た」。2年間休んだ「如是姫まつり」も10月に再開するという。
如是姫はインドの姫で、善光寺本尊の阿弥陀(あみだ)如来によって病気から回復したと伝えられる。青銅製で約1メートルの台座を含め高さは約3メートル。現在の像は2代目で、1948(昭和23)年に建てられた。善光寺に保管中の昨年秋に修繕し、台座を低くして観光客らが記念撮影しやすくした。
この日は駅前広場近くに設置した鶴のモニュメントの除幕式があったほか、如是姫像の近くに大時計が設置された。