4月10日の立山・黒部アルペンルートの一部営業再開に向け、立山ケーブルカーの軌道の除雪と車両の保守点検が順調に進んでいる。6日も立山町千寿ケ原の立山駅(標高475メートル)周辺などで、作業員22人がスコップを振るい、雪に埋もれたレールを掘り起こした。
午前7時の立山駅周辺の気温は0度で、積雪は1メートル50センチ(昨年80センチ)と多め。立山駅から上部約50メートルにかけての区間は、作業員12人がスコップで雪を掘り起こし、プラスチック製の溝に次々と流していた。駅から約300メートル上の区間でも作業員10人が汗を流した。作業は12日まで続ける。
現場は最大29度と急勾配のため除雪に機械が使えず毎年、人海戦術で行っている。
立山・黒部アルペンルートは4月10日に立山駅-弥陀ケ原を部分開通し、全線開通は16日。立山黒部貫光の見角要取締役運輸事業部長は「新幹線開通も間近。県内外の多くの観光客に立山の自然を満喫してもらえるよう万全の準備で開通させたい」と話した。