JR長野駅(長野市)の駅ビル「MIDORI長野」の3階で、千曲市の画家越ちひろさん(34)が壁画制作に取り組んでいる。通行人が行き交う中、21日から縦約3メートル、横約8メートルの壁面にアクリル絵の具を塗り付けて描いており、通行人からは「すごい」「きれい」といった声が上がる。
人々に制作過程を見せることで絵に親しんでもらい、施設の活性化につなげようと、ステーションビルMIDORI(長野市)が企画。テーマは「色は私の色。私の色は長野の色。」。越さんのテーマカラーであるピンクを中心にすえ、信州の山並みやりんごの花などを描き、信州らしさを盛り込む構想だ。
越さんは国内外の店舗や住宅の壁画などを描いてきた。身長150センチのきゃしゃな体で「怖がらずにエネルギーをぶつける」と力強く絵筆を動かす。「世代を問わず、見る人が元気になる絵にしたい」と話している。
偶然通り掛かったという上田市の峰村圭一郎さん(27)は「繊細な色使いがきれい」と見入っていた。壁画は29日に完成予定。