下伊那郡大鹿村から南アルプスへ入山する登山者の安全を祈願する「南アルプス大鹿登山口開山式」が3日、同村であった。晴天ならば例年は赤石岳(3121メートル)を望む同村の大西公園で行うが、雨のため村交流センターで開催。約50人が出席した。
南アは、昨年6月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパーク(生物圏保存地域)に登録。柳島貞康村長はあいさつで、村内の登山口からの登山者も昨年は「かなり多かったのではないか」とし、山岳事故防止のため「安全管理などをしっかりとしてほしい」と述べた。
安全を祈願する神事の後、上伊那地方の愛好者でつくる「アルプホルン駒ケ根」の6人が演奏を披露。「アメイジング・グレイス」などの4曲を、木曽ヒノキの間伐材から自作したというアルプホルンで優雅に奏でた。
村内の南アへの登山口は赤石岳への小渋と、塩見岳(3047メートル)への塩川、鳥倉の計3カ所。塩川は2011年の土砂崩落のため、今季も復旧の見通しが立っていない。