飯田市時又の天竜川で16日夜、天竜川に灯籠を流して故人を供養する恒例の第38回「飯田時又灯ろう流し」が行われた。約400基の灯籠がゆらゆらと川面を下り、打ち上げ花火が岸辺の見物客の顔を照らしていた。
時又の住民を中心にした実行委員会の主催。約2千発の花火が打ち上げられ、大きな音とともに色とりどりの大輪が夜空に咲いた。
同市時又出身で、川崎市の十楚久美子さん(31)は3月に60代で亡くなった母親をしのんで灯籠を流した。「今までは明るいイメージで来ていたお祭りだった。親が亡くなったら灯籠を流すだろうとは思っていたけれど、もっと遅くても良かったな」と話し、夜空を見つめていた。