北アルプス・剱岳(2999メートル)の登頂を目指し、上市町伊折からの今冬第1陣となる九州大山岳部(福岡県)の部員・OB8人が26日、入山した。例年よりも雪が少ない中、登頂を目指し一歩ずつ足を進めた。
装備や食料の入った約30キロのリュックサックをそれぞれ背負い、伊折ゲート前から登山口となる約6キロ先の馬場島に向かった。馬場島の積雪は約5センチで、昨年同時期の約180センチよりも大幅に少ない。村松弾主将(20)は「ラッセルの負担が少ない半面、岩場での滑落に注意したい」と気を引き締めた。早月尾根ルートで29日に登頂し、30日に下山する予定。
県によると、今シーズンは25日までに、ほぼ平年並みの24パーティー116人が剱岳方面への登山届を出している。県警山岳警備隊は馬場島警備派出所でルート情報の収集や入山者への安全指導などを行い、登山者が集中する年末年始には早月小屋(2200メートル)にも隊員を待機させる。