上田市マルチメディア情報センターは、大正時代にかけて発行された書籍「立川(たつかわ)文庫」の「真田三勇士忍術名人猿飛佐助」を現代語に書き直した「真田十勇士忍術名人猿飛佐助」を発行した。当時の人気書籍を子どもにも分かりやすい表現に改め、十勇士の物語を多くの人に楽しんでもらう狙いだ。
立川文庫は、明治から大正時代にかけて大阪の出版社「立川文明堂」が発行した講談本シリーズで、当時ベストセラーとなった。「真田十勇士」は真田幸村(信繁)の家臣として次々に登場し、十勇士の名が広く知られるきっかけにもなった。
新たに発行した「猿飛佐助」は、小学生高学年でも読めるように漢字に振り仮名を付け、イラストや「パラパラ漫画」も添えた。同センターは「上田地域で十勇士はよく知られているが、他の地域では知らない人もいる。古くから愛されてきた上田地域のヒーローを多くの人に知ってほしい」と話している。
100ページ、648円(税込み)で千部発行。上田市マルチメディア情報センターのほか、「信州上田真田丸大河ドラマ館」などの市内観光施設、旅館、県内の書店などで販売している。問い合わせは同センター(電話0268・39・1000)へ。