重さ約400キロの白木のみこしを縦に横にと豪快に転がす「みこしまくり」が23日夜、木曽郡木曽町福島の旧中山道沿いなどで繰り広げられた。22日に始まった水無(すいむ)神社例大祭の最大の見せ場で、みこしが地面にたたきつけられると、見物客から拍手や歓声が起こった。
兄弟がみこしを運んできたという言い伝えにちなみ、担ぎ手たちは「宗助、幸助」と威勢のいい掛け声を上げてみこしを何度も転がした。縦方向に転がす「縦まくり」の時には、ドスンとひときわ大きな音がし、見物客から「おーっ」と声が上がった。
みこしの破片には御利益があるとされ、観光客らが競うように拾い集めていた。松本市から家族5人で初めて訪れた自営業の高山睦雄さん(68)は「すごい祭り。文化を大事につないできたことが感じられて素晴らしい」と話していた。