木曽郡上松町の一般社団法人「木曽人(きそじん)」は22日、町内の名勝・寝覚の床を望む場所にある国道19号沿いの建物をリニューアルし、「ねざめ亭」としてプレオープンさせた。飲食物の提供や土産物販売のほか、木曽地方などの観光情報を発信するコーナーを設けた。町出身の大相撲、御嶽海関(本名・大道久司、出羽海部屋)の軌跡を紹介する展示もある。
木の器など木曽地方の特産品をはじめ、県内の土産品を並べた。1800万円のヒノキの浴槽も展示。食堂では、焼きそばやパスタなどを提供し、テラス席からは寝覚の床が見える。御嶽海関の等身大の写真パネルや後援会便りを飾った。
町民や観光客約70人を前にしたオープニングイベントで、法人代表の小林夏樹さん(55)は「観光客だけでなく、地元の人にも存在を知ってもらい、ここから木曽地方を巡ってほしい」とあいさつ。近くに住む佐野明さん(80)は「地元として期待している。明るい雰囲気で若い人の感覚が生きている」と喜んだ。
建物は、昨年1月に閉業した旧レストハウス木曽路。町や商工、観光団体関係者らが後利用を考えたが、交渉はまとまらなかった。その後、木曽人が協議してきた。
今後、海外からの観光客らが休憩場所としても使えるようシャワールームを設ける。11月末まで毎日営業し、来年4月に本格オープンさせる。営業は午前9時〜午後4時。ランチメニューの提供は午前10時半から。