南木曽町吾妻の国道256号沿いにある「木地師の里」や「桧笠(ひのきがさ)の家」などで6日までの2日間、ろくろ細工やヒノキ笠作りの実演や製品販売がある恒例の工芸街道祭りが開かれた。実行委員会の主催で16回目。紅葉が見頃を迎えた街道を大勢の人が訪れた。
木地師の里では、南木曽ろくろ工芸協同組合の組合員たちが白装束でろくろの歴史などを紹介。電気を使わず、人がひもを引く力で皿を削る作業を実演した。見物客が体験する時間もあり、ひもを引っ張った飯田市の主婦北村輝子さん(73)は「削る人とのタイミングが難しい」と話していた。
桧笠の家でもヒノキ笠の製作の実演があり、足を止めて見つめる人もいた。6日は両会場で、鳥を捕まえる様子をひょうきんに表現した伝統芸能「さいとろさし」を住民が披露して盛り上がった。