立山黒部アルペンルートは10日、弥陀ケ原(標高1930メートル)までを部分開通して営業を再開し、観光客が青空の下、雄大な景色を楽しんだ。室堂(2450メートル)の手前の「雪の大谷」では、除雪作業が進められており、15日に長野側の信濃大町まで全線開通する。
立山高原バスの第1便は午前9時に観光客ら23人を乗せて美女平(977メートル)を出発し、30分後に弥陀ケ原に到着。滑川市の会社員、古栃真理さん(42)は「天気が良く、景色で心が癒やされる」と話し、散策へ向かった。
この日も除雪作業が行われ、雪の大谷では32トンの大型ブルドーザー2台が雪をかき出した。作業の責任者、畠山賢一さん(59)は「今年の雪壁は20メートル近くになりそう。多くの人に感動してもらいたい」と話した。
3月27日現在の積雪は弥陀ケ原が5・6メートル、室堂が8・6メートル。雪の大谷では9割ほどの除雪が終わっている。