松尾峡で乱舞するゲンジボタル。今年の発生数は近年では最多となる見通し=昨年6月

松尾峡で乱舞するゲンジボタル。今年の発生数は近年では最多となる見通し=昨年6月

長野県 伊那路 祭り・催し

ホタル、近年最多見通し 「辰野ほたる祭り」6月10日から

信濃毎日新聞(2017年5月20日)

 ゲンジボタルの名所・松尾峡がある辰野町で6月10〜18日に開く「信州辰野ほたる祭り」を前に、町がホタルの発生予想をまとめた。今年は4月6日〜5月15日に5万6千匹余の幼虫の上陸を確認。2000年以降で最多となり、発生数も大きく増える見通し。期待が高まっている。

 さなぎになる前に、光りながら水中から地上へ上がってくる幼虫の数を、住民や町職員が集計。数式に当てはめて羽化する日を計算した。その結果、今年の発生数は、祭り期間中の13日に、昨年のピーク時の約9倍となる4万5千匹ほどが舞うのではないか、と予想した。幼虫を数えた町産業振興課の木田耕一さん(29)は例年にない数の多さに驚いたという。

 同課は、多くの幼虫が上陸した理由について、昨年以前に十分に成長できなかった幼虫が地上に出てきた、との見方を示す。冬に念入りに水路を掃除し、ホタルの餌となる貝のカワニナが育ちやすかったのではないか、とも推測。木田さんは「今年はホタルの大乱舞を期待して見に来てほしい」とPRしている。

 ほたる祭り期間中は、斜めに切った竹筒にLED(発光ダイオード)キャンドルを入れた「竹明かり」を町内の通りに並べ、照らす試みを初めて行う。辰野高校生が町イメージキャラクター「ぴっかりちゃん」を使ってデザインするグッズも販売予定だ。

 企画した町地域おこし協力隊の溜池のどかさんは「『自分たちの祭り』として、地域の皆さんに気軽に関わってほしい」と話す。竹明かりを作る催しも、21日〜6月4日の土・日曜にJR辰野駅横にある「信州フューチャーセンター」近くで行う。参加を募っている。祭りの問い合わせは実行委員会(電話0266・41・0258)へ。

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