飯田市千代公民館青少年育成委員会は30日、千代地区から泰阜村へ流れる天竜川支流の秘境「万古(まんご)渓谷」の自然を体感するツアーを開いた。地元の小学生や保護者ら約60人が参加。子どもたちは樹齢700年といわれる市天然記念物「万古の栃の木」に触れ、落差約30メートルの「唐沢の滝」で水遊びをした。
地元有志でつくる「万古渓谷会」の4人が案内。ツアーの冒頭で会長の野田充夫さん(68)は「五感で自然を感じ取って」と呼び掛けた。子どもたちは幹回りが約8・7メートルある栃の木に腕を回して大きさを実感するなどした。
唐沢の滝では水着に着替えて泳いだり、木の枝や竹でアマゴを捕まえようと奮闘したり。水の冷たさに驚きながらも大はしゃぎだった。
公民館長の沢柳勝夫さん(69)は「豊かな自然は千代の誇りであり、宝。子どもたちは地域に愛着を持ってほしい」と話していた。