31日のハロウィーンを前に、県内の商業施設で関連商戦が活発化している。定番の物品販売に加え、写真スポットの設置やパーティーグッズのワークショップなど参加型の企画を充実させている。買い物以外の楽しさを提供することが狙いで、次世代顧客となるファミリー層や若者を取り込もうと知恵を絞っている。
富山大和は子ども向けのイベントを強化した。27、28日の週末を中心にハロウィーン気分を盛り上げる風船飾りやスノードームなどを作るワークショップを開催する。子ども服売り場を巡るスタンプラリーも行う。
新企画として仮想現実(VR)技術を活用した大型モニターを設置。モニターの前に立つと自分の姿が映し出され、画面上で顔がカボチャに変わったり、背中に羽が生えたりする。販売促進部の担当者は「幼少期から百貨店に親しんでもらうことで、未来の顧客になってもらいたい」と期待する。
今年初めてハロウィーン仕様の写真スポットを開設したのは、富山駅前のマリエとやま。「親子連れを取り込みたい」(同店担当者)と帽子や仮面などの仮装グッズを置き、楽しく記念撮影できる場を提供している。
ショッピングセンターのファボーレ(富山市)は、風船で飾り付けた写真スポットを設けている。27日はビンゴ大会、28日は仮装パレードなど多彩な企画を用意する。各店とも子どもが主役となる企画で集客を図っている。
日本記念日協会(長野県佐久市)によると、2018年のハロウィーンの市場規模は推計約1240億円。11年の560億円から2倍以上に膨らんでおり、現在ではバレンタインデーの約1300億円に並ぶ市場を形成している。
コストコ射水倉庫店(射水市)はホームパーティーでの需要を見込み、カボチャを使ったパイやプリンなどを販売する。雑貨類の売れ行きは好調で、リースや仮装用コスチュームの大半は既に完売しているという。