アトムが手掛けた富山市総曲輪3丁目の「AMAYOT横丁」。コンテナを使った店舗で、そのノウハウをホテル建設にも生かす

アトムが手掛けた富山市総曲輪3丁目の「AMAYOT横丁」。コンテナを使った店舗で、そのノウハウをホテル建設にも生かす

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富山県内にコンテナホテル 東京の不動産開発会社計画

北日本新聞(2018年12月30日)

 県内で建築用コンテナを利用した長期滞在型ホテルの整備計画が進んでいる。県ゆかりの不動産開発会社「アトム」(東京)が手掛け、立山連峰など豊かな自然を眺望できる立地での開業を検討している。県内を訪れる観光客の大半が通過型であるだけに、個性派ホテルの誕生は、県や業界が目指す滞在型の観光地への転換に一役買いそうだ。早ければ来年中のオープンを目指す。

 場所については複数の土地を選定中で、大手資本による建設ラッシュが続く富山駅周辺などの中心地は考えていないという。青井茂代表取締役は「自然に溶け込む、富山らしさが感じられる施設にしたい。北陸新幹線や空港がある富山は、サービス産業の発展が見込める」と話している。

 建築用コンテナを利用した宿泊施設は近年、国内外で増えている。組み合わせ次第で間取りや広さを自由にデザインすることができ、土地の形状に合わせた設計が可能。山岳地帯や海辺の観光地でコテージ風の高級ホテルとして活用されているケースもある。建築後の移設や増築も容易とされ、環境保全の観点からも注目を集める。

 アトムが検討するホテルについても、キッチンなどを完備した1週間以上の滞在者向けのコンドミニアムを想定する。他の部屋と干渉し合わない形で、全室が自然の眺望を楽しめるような設計を目指している。また、コンテナ建築は建物をある程度完成させた状態で現地に運んで組み上げるため、大幅な工期短縮が見込める。建設コストを抑え、その分を内装やサービスの充実につなげたいという。

 国内外で不動産や事業投資を行うアトムは、旧小杉町出身で丸井グループ創業者の青井忠治が設立した会社。青井茂代表取締役は忠治の孫に当たる。県内では富山市総曲輪3丁目で9月にオープンしたコンテナの飲食店舗を集めた「AMAYOT(あまよっと)横丁」を手掛けており、そのノウハウも生かしたい考えだ。

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