新潟市西蒲区で７月、区内の観光施設を巡る観光周遊バスの試験運行が始まる。区内に点在するワイナリーや日帰り温泉など、１１の停留所をつないで利便性を高め、多くの観光客から訪れてもらえる環境整備につなげる＝地図＝。

　周遊バスは岩室温泉の観光施設「いわむろや」を発着点とし、ＪＲ巻駅やカーブドッチ、じょんのび館、酒蔵などを回るルート。バス運行会社アイ・ケーアライアンス（東区）が業務委託を受け、土日限定で１日５便を運行する。

　同区は観光に適した公共交通機関が乏しく、移動手段が自家用車かレンタカーにならざるを得ない課題があった。周遊バスにより、日本人観光客はもちろん、インバウンド（訪日観光客）や登山客に加え、停留所付近から巻駅に行きたいといった、地域住民の利用も狙い、需要を探る。

　昨年７月からは、新潟空港と西蒲区、弥彦を結ぶ、事前予約制の乗り合いタクシーの運行がスタート。徐々に利用者も増えており、周遊バスとの相乗効果も期待される。

　同区産業観光課は「車だとドライバーは楽しめないお酒も、バスならみんなで楽しめる。西蒲区の魅力あるスポットを巡るので、多くの人に利用してほしい」としている。

　運行開始は７月１３日の予定で、１２月２９日まで。運賃は１回２００円、１日券は５００円（小学生以下半額）。問い合わせは同課、０２５６（７２）８４５４。