県内で導入が進んでいるジャパンタクシー=富山交通

県内で導入が進んでいるジャパンタクシー=富山交通

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県内 ジャパンタクシー導入増 車内ゆったり快適

北日本新聞(2019年10月5日)

■外国人観光客に対応

 レトロなワゴン型のデザインの「ジャパンタクシー」を導入する動きが、県内のタクシー会社で広がっている。2020年東京五輪・パラリンピックを見据えてトヨタ自動車が開発したもので、後部座席の広さや電動スライドドアの採用が特徴。体の大きな外国人への「おもてなし」の向上が主な狙いだ。

 2017年に発売されたジャパンタクシーは、ステップが地面から30センチと低く、高齢者や子どもも乗り降りしやすい。天井も高く設計されており、友人4人で利用した富山市藤木の会社員、好田龍太さん(31)は「室内が広くて余裕があった」と乗り心地に満足した様子だった。

 8月末時点で全国の累計登録台数は1万5127台。県タクシー協会によると県内では18年に初めて取り入れられ、19年3月末時点の保有台数は6社で計44台となっている。

 県内で最初に導入した金閣自動車商会(魚津市本町)の佐々木祐司社長は、訪日外国人への対応を理由に挙げる。15年に北陸新幹線が開業して以来、大きなスーツケースを持った外国人の利用者が増えたものの、セダン型では室内の広さが限られるため対応が難しかったという。同社は現在4台を保有しており、佐々木社長は「1台でも多く導入したい」と力を込める。

 県内最多の39台を保有する富山交通(富山市双代町)の笹嶋昭五営業部次長も「五輪効果が波及し、県内に外国人観光客が来た際は利用してほしい」と言う。

 県タクシー協会の清澤新一専務理事は「県内のタクシー需要は低迷しているが、ジャパンタクシーは高齢者でも乗りやすいつくりなので、買い物帰りなどに使ってほしい」としている。

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