新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、臨時休館している新潟県立植物園(新潟市秋葉区)が植物の魅力を伝える動画をインターネット上で配信し、人気を集めている。同園の倉重祐二園長(58)の解説付きで、1本が3分程度にまとめられており、植物園散策の気分が味わえる。
同園は3月2日から休館し、準備していた企画展やイベントが中止になった。配信は企画展で披露する予定だった花を紹介するとともに、園や植物を知ってもらおうというアイデアだ。「園長の花散歩」と名付け、10日から始めた。
最初の動画は「にいがたの花 シャクナゲ・ツツジ展」で、一つのつぼみから咲く花の数が違うといったシャクナゲとツツジの見分け方を説明。再生は1400回を超えている。他にもツツジの観賞ポイントや、園内のさまざまな種類の桜を鮮やかな花の映像で紹介するなど、5本を公開している。
今後は週2本程度を配信。公開されていない調査研究用のツツジのコレクションや、シャクナゲの生長の特徴を解説する。
植物園には「ツツジとサツキの違いを教えて」などの問い合わせもきている。倉重園長は「思った以上の反応で驚いている。暗いニュースが多いが、美しい花の映像に加えて、少しでも役立つ情報を伝えていければいい」と話した。
動画は順次撮影して、再開後も配信を続ける予定。植物園のフェイスブックから閲覧できる。