オープンした宿「すずらん颯」の前に立つ松口さん夫妻

オープンした宿「すずらん颯」の前に立つ松口さん夫妻

長野県 伊那路 その他

健康を見つめる宿泊、駒ケ根で 辰野の夫妻が開業

信濃毎日新聞(2020年8月8日)

 辰野町で整体サロンを営む松口俊三さん(43)、聡美さん(44)夫妻が、駒ケ根市で食事や温泉、整体などを組み合わせた宿を始めた。同市が所有していた「すずらん荘」を、夫妻が立ち上げた会社「ふる里リゾート」が購入してリニューアル。秋ごろから本格的に、自分の体を見つめる宿泊体験を提供する。

 夫妻は福岡市出身。俊三さんは自衛官、会社員を経て整体師に。元看護師の聡美さんは、病院で治療しても亡くなる人がいる現状に限界を感じ、病気になる前から生活を見直す提案をしたいと考えた。2人で仕事を辞め、2017年に子どもたちと神奈川県から辰野町に移住した。

 今年6月まで大町市で2年間、外国人客向けのゲストハウスを運営し、宿泊業の経験を積んだ。本格的に宿を経営しようと県内を探し、奥まった場所にあり、周囲の山と湖の景色を気に入った旧すずらん荘を購入した。鉄筋コンクリート5階建てで24部屋あり、定員90人。内装を改修し、5月のオープンを予定したが、新型コロナウイルスの影響で7月の開業となった。

 宿の名前は「駒ケ根高原リトリートすずらん颯(そう)」。リトリートは静養地の意味で、無農薬や添加物のない食材を使った薬膳鍋などの食事を提供し、整体や森林散策、温泉でリフレッシュしてもらうプランを計画している。

 漢方などを学んだ聡美さんが食事のメニューを考える担当で、「季節のものを食べて、体調が良くなるのを実感してほしい」。俊三さんは「滞在が日々の暮らしを見直すきっかけになるといい」と話している。問い合わせは、すずらん颯(電話0265・83・5155)へ。

今月のお得な国内ツアー びゅう

伊那路 ニュース