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ようやく...マツタケの季節 上伊那の店頭に並ぶ

信濃毎日新聞(2020年10月14日)

 8月以降の雨不足などで不作となっているマツタケが、台風14号による大雨を境にようやく上伊那地域の店頭で並び始めた=写真。伊那市ますみケ丘の農産物直売所「産直市場グリーンファーム」は13日、秋の味覚を待ちわびた来店客でにぎわった。

 この日店頭に並んだのは、計20キロのマツタケ。目当てにしてきた人たちの熱気が売り場を包んだ。毎年買いに訪れるという滋賀県長浜市の会社役員清水徹さん(68)は「待ち遠しかった。買えるか心配だった」と大きめの1本を購入し、笑顔を見せた。

 同直売所では例年、マツタケの入荷が9月後半にピークを迎える。今年は今月10日まで入荷の少ない日が続き、小売価格が1キロ当たり8万円ほどで高止まり。今も同5〜6万円ほどという。小さい株が多いものの味や香りは良く、暖かさが続けば今月いっぱい店頭に並ぶ見込みだ。

 今季の販売量は過去最低だった昨年の約200キロを下回る見通し。近年で豊作だった年のほぼ10分の1だ。社長の小林啓治さん(48)は「今年はキノコ全般が寂しい年。山の神さまの都合次第だから仕方ない」と話していた。

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