火焰型土器の形成過程や、千曲川と信濃川流域の縄文文化を考える企画展が、新潟県津南町の農と縄文の体験実習館「なじょもん」で開かれている。火焰型土器と、同じような特徴を持つ土器を見比べることができる「珍しい展示」(同館)になっている。
企画展の主役は、火焰型土器の前段階にあたる数種の土器。津南町や十日町市、阿賀町などが所有する土器や石器を100点以上集めた。
展示では、先頭に火焰型土器を配置し、鶏の頭のような立体的な突起や縦に分割する装飾が特徴的だと説明。一見すると火焰型土器と同じように見える五丁歩遺跡(南魚沼市)の土器や、縦の分割が確認できる一方で会津地域の影響も受けた阿賀町の土器も並んでいる。
同館の文化財専門員、今井哲哉さん(34)は「間近で見比べて、火焰型土器がどのように作られたのかを想像してほしい」と話した。火焰型土器の形成過程は、いまだ解明されていないという。
11月3日まで。高校生以上300円、子ども200円。