さまざまなろうそくが幻想的な雰囲気をつくり出した「キャンドルナイト」

さまざまなろうそくが幻想的な雰囲気をつくり出した「キャンドルナイト」

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「安曇野アートヒルズ」迫る閉館 思い出照らすろうそくの灯

信濃毎日新聞(2020年12月8日)

 閉館まで1カ月を切った安曇野市穂高有明の「安曇野アートヒルズミュージアム」が連日、多くの観光客や地元住民らでにぎわっている。10月に年内での閉館を発表して以降、施設に親しんだ人などが足を運び、来館者が増加。6日夕には約2千本のろうそくをともす催し「キャンドルナイト」を開き、多くの来館者が幻想的な雰囲気を楽しんだ。

 キャンドルナイトは、ミュージアムが来館者への感謝を込めて企画。松本市出身のキャンドルアーティスト、Candle JUNE(キャンドルジュン)さんが演出した。「うわー、きれい」。さまざまな色や大きさのろうそくの周りを囲んだ来館者は、風に揺らめく炎をじっと見つめたり、写真を撮ったりしていた。

 ミュージアムは、ショッピングバッグ製造販売などの東京アート(東京)が文化事業の一環として1991年に開館。敷地面積1万平方メートルの中に、国内外のガラス工芸作品を販売するショップや、フランスのガラス工芸作家エミール・ガレのランプなどを展示する美術館などがある。同社は本業の業績が新型コロナウイルス感染症の拡大で打撃を受け、ミュージアムの継続を断念した。

 6日、家族で訪れた茅野市の会社員広瀬明さんは「制作体験もできるこうした施設がなくなるのは寂しい」。安曇野市穂高の60代女性は「県外から友人が来れば、ここに遊びに来ていた。これだけのガラス作品を取りそろえた所は他にはないと思う」と残念がった。

 堀口智香子館長は「最後までガラスの美しさや制作の楽しさを知ってもらえるようにお客さまを温かく迎えたい」と話した。

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