JR磐越西線のSLばんえつ物語号が3日、本年度の定期運行をスタートさせた。新型コロナウイルス感染予防のため式典はなかったが、始発の新津駅(新潟市秋葉区)では、漆黒の車体から黒煙を高々と上げて出発するSLの姿を、多くのファンが見送った。
ばんえつ物語で客車をけん引する蒸気機関車C57-180は「貴婦人」の愛称で親しまれる。昨年度は運行開始が8月までずれ込んだが、本年度は車内の混雑防止対策を講じて4月の運行スタートとなった。
新津駅のホームでは、地元商店主ら「鉄道商店街」のメンバーがグッズを販売。乗客に手を振って歓迎した。3歳の息子と訪れた長岡市の会社員男性は「鉄道好きの息子と初めてSLを見に来た。煙が上がる様子を見られて、貴重な体験になった」と喜んだ。
SLは週末を中心に運行する。