独特のシンプルな表現が目を引く、花田和治さんの作品

独特のシンプルな表現が目を引く、花田和治さんの作品

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抽象画の創作過程、触れて 軽井沢で花田和治さん作品展

信濃毎日新聞(2021年4月24日)

 軽井沢町の美術館「軽井沢ニューアートミュージアム」は、抽象画家花田和治さん(1946~2017年)の作品展を開いている。風景などを、独特のシンプルな表現に突き詰めた花田さん。展示では、写真や「設計図」といった制作途中の資料も添え、思考の軌跡に触れてもらおうと工夫している。

 花田さんは、東京芸大大学院を修了後、欧州での生活を経て故郷の北海道に戻り、制作を続けた。展示は「自然と対話する」とのテーマで、高校時代から最晩年の作品まで約100点を並べた。長女で、ノルディック複合団体五輪金メダリスト荻原健司さんの妻を描いたとされる作品もある。

 花田さんの個性が際立つのは、愛した故郷の山や川などの題材を、単純な構図と、明るくカラフルな色彩で表現した油彩画。「鯉幟(こいのぼり)」と題した、横幅が4メートル近い大作は赤、黄、青、緑色のさまざまな方形を組み合わせた構図だ。

 身の回りの題材が、独自の表現に到達するまでの過程もたどっている。「砂と波(浜辺の歌)」という作品では、花田さんが撮影した現地の写真や、配色で思いを巡らせる下絵も展示。「海と丘」では、コンパスも用いた「設計図」も紹介した。単純化された表現へ向かう中で、緻密な思考があったことが浮かび上がる。

 館長の松橋英一さん(64)は「実際にある題材が独自の作風に変化していく過程を示すことで味わいが深まる」とし、「花田さんの作品は、空想が広がっていく面白さがある」と話す。月曜休館。入館料1200円(高校・大学生と65歳以上900円、小中学生600円)。問い合わせは同館(電話0267・46・8691)へ。

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