利用が始まったJR小海線信濃川上駅の新駅舎

利用が始まったJR小海線信濃川上駅の新駅舎

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信濃川上駅の新駅舎、漂う県産カラマツの香り 村の観光拠点にも

信濃毎日新聞(2021年5月19日)

 JR小海線信濃川上駅(川上村御所平)の新しい駅舎が完成し、4月末から利用が始まった。築80年以上が経過し老朽化した旧駅舎を昨年9月から建て替え、新たに「村観光施設」を併設した。村は信濃川上駅を、通学・通勤者の利用とともに村内観光の拠点として活用していく。

 信濃川上駅は1935(昭和10)年に開業。輸送手段の主力が車に移るまで、長年ここから、農家が育てた野菜や木材が出荷されるなど村の産業を支える拠点だった。標高1138メートルにある村内唯一の駅で、現在は、山梨県や佐久市方面へ通学する高校生、クライミングなどに訪れる観光客が多く利用している。

 新駅舎は木造平屋建てで、JR東日本が管理する待合部分が18平方メートル、村が管理する観光施設が約100平方メートル。他に公衆トイレを設置した。外観のデザインは村内で見られる土蔵をイメージ。内装には県産カラマツ材が多く使われ、木の香りが漂っている。

 観光施設は村が建設し、事業費は5060万円。村は同施設に無料の公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」を整備した。施設内には村営バスの時刻表などを掲示しているだけだが、今後、村の観光PRのポスターやチラシを用意する予定だ。他の活用策は、地域のアイデアなども参考に具体化させるという。

 信濃川上駅は、自治体が経費を負担して乗車券の販売をする簡易委託駅。村は会計年度任用職員1人を配置した。新駅舎での乗車券の販売は3月に始まった。

 駅を利用して山梨県の高校に通う男子高校生(16)は「駅が新しくなって気持ちよく学校に通える」と満足そう。同駅で乗車券を販売する村職員の浜田政隆さん(52)は「駅舎が大きくなり、地域の人も村の活性化を期待している。プレッシャーも感じるが、観光客らを迎える準備を精いっぱいしたい」と張り切っている。

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