コイを食べる佐久の文化をPRしようと、佐久市役所1階の食堂が、佐久地域特産の佐久鯉のかまぼこをトッピングしたオリジナルメニュー「華山椒(はなさんしょう)そば」を作った。提供を始めてから3週間余、ほぼ毎日注文があるという。和食のそばの麺と中華スープを組み合わせた目新しさと、山椒の辛さと香りが楽しめる一杯だ。
食堂は、5月から市の業務委託を受けた市内の和食料理店「和食処(どころ)和心」が営業している。華山椒そばは、和心の社長守屋勝さん(49)が、市内の中華料理店「佐介」の店主中沢智春さん(41)と企画。6月21日にメニューに加えた。
佐久鯉を使ったかまぼこは中沢さんが2019年に商品化。小骨が多いコイの身を裏ごしし、すり身にして使用。「はんぺんみたいにフワフワ」「臭みが全くない」といった反響があるという。コイの泳ぐ姿をかたどり、一部のかまぼこには焼き印で「ありがとう」の文字を入れた。華山椒そばには、和心で提供している豚の角煮もトッピングした。
守屋さんは「県内各地にさまざまなそばがある。華山椒そばもご当地そばとして、佐久を盛り上げていきたい」。中沢さんは「食を通して佐久の文化をもっと知ってもらえれば」と話している。1杯700円(税込み)。市役所の食堂の営業時間は平日午前11時半~午後2時。